0.保湿剤の選び方・使い方

【皮膚科処方の保湿剤】ヒルドイド、ザーネ、ビーソフテン。アトピーへの使い心地

2020年6月30日

アトピーや乾燥肌が理由で皮膚科を受診すると、さくっと処方される保湿剤。代表的なものでは「ヒルドイド、ザーネ、ビーソフテン」ですね。

小さい頃から皮膚科にはお世話になり倒してきたわたくしアトピママ。うちの娘も、赤ちゃんの頃から一通りは使ってきました。

処方の保湿剤は、アトピーや湿疹の状態によってはホンっト〜〜に、使いにくい!!

今回は、備忘録としてこれらの保湿剤のレビューを書き残しておこうと思います。

 

処方の保湿剤①「ヒルドイド」

まず、一番メジャーなのが「ヒルドイド」だと思います。

体内の水分を肌に集める「ヘパリン類似物質」が配合されており、乾燥肌を改善する効果があります。

これですね。
▼▽▼

ヒルドイド,アトピー

(左からローション、ソフト)

どこかの処方薬局みたい(笑)

いろんな時期に皮膚科にかかっているので、いろんなバージョンのを買わされてきましたね・・・(言い方!w)

いくら処方薬だって、1ヶ月分処方されると結構かかるものです。でも、結局使いにくかったり途中で合わなくなったりで、けっこう残ってるんですね。

肌に合うかも分からないのに、いきなり何本も買わされるのは本気でやめてほしいものです。。

それでは、愚痴はこのくらいにして、まず「ヒルドイド」の効果・効能から。

 

「ヒルドイド」の効果・効能

皮膚の保湿作用があり、皮膚の乾燥性症状を軽くします。また使用部位の血行を促進し、血行障害に基づく痛みや腫れを軽くします。

通常、凍瘡、瘢痕・ケロイド、指掌角皮症、皮脂欠乏症などの治療に用いられます。

(引用元:qlife.jp)

 

「ヒルドイドローション」のメリット&デメリット

ヒルドイドには、ローションタイプとクリームタイプがあります。最近は泡タイプも出ています。

「ヒルドイドローション」っていうのは、名前のとおり、ローションです。

乳白色の乳液タイプなので、ミルクローション的なものです。

「ヘパリン類似物質」というお肌の血行を促進する成分がはいっているので、乾燥肌に処方されますが、ローションなのであくまで軽い乾燥肌用ですね。

メリット

とにかく水分の多いローションなので、サラっと使えるのがメリット。

ジメジメしやすい時期、顔まわりに湿疹がある場合は、使いやすいですよー。

あとは、伸びがよいので体の広範囲に塗る場合もラクです。

デメリット

まず、ヒルドイド特有の「ヘパリン類似物質」は血行はよくするのですが、同時にかぶれを起こしやすいのもデメリット。

現に、私自身も皮膚科で48時間耐久パッチテストを行った時はヒルドイドにだけアレルギーを起こしていました。

あとは、ローション全般に当てはまるデメリットですが、傷口があるとシミたりジンジンしやすいです。

三流の皮膚科は、重度アトピーにもヒルドイドローションを出しますが、かきこわしがある肌状態(=肌じゅう傷だらけ)ではヒルドイドローションは地獄です。

ただ、ジンジンしない市販のローションもあるので、やっぱりヒルドイドはナシだと思っている次第です。。。

 

ヒルドイドソフトのメリット&デメリット

乾燥がひどい場合は「ヒルドイドソフト」が処方されると思います。

うちの子は乾燥がひどかったので、いつもクリームの方の巨大なジャーをもらっていました。

メリット

ローションよりも油分の多いクリームタイプなので、より強い乾燥肌に処方されたり、乾燥しやすい冬にもよく出されます。

使ってみて感じたメリットは、ローションよりは乾燥しないことぐらいかな・・・(正直に)

私は正直に、ヒルドイドソフトには使いにくいと感じているので、メリットはこのぐらいしか思いつきません。

デメリット

ヒルドイドソフトは、使い心地が本当〜〜に悪い!!!

肌の上に伸ばしたあと、肌が「キュキュっ」とするんですが、それがどうにも肌ざわりが悪いんです・・・

薄く塗らないとジメ〜っとして、またまたアトピーが痒くなってしまいます。

クリームなので肌の上で広げにくく、厚塗りになりやすいため、メチャクチャかぶれやすいです。

ヒルドイドクリームにかぶれるせいでステロイド多めに塗らなきゃ、みたいな状況になっていました。まさに本末転倒。

 

処方の保湿剤②「ザーネ」の使い心地

ザーネクリーム

(引用元:エーザイ)

すみません、いつも「ジャータイプで100g」、という形で処方されていたので、写真がありません。

この写真はドラッグストアなど市販で売られている製品バージョンで、処方薬局のパッケージとは異なりますが、内容は同じです。(皮膚科医による情報)

「ザーネ」の効果・効能

皮膚の新陳代謝を高め、ケラチン形成を抑えることにより、皮膚の角化や乾燥を改善します。

通常、角化性皮膚疾患の治療に用いられます。

(引用元:qlife.jp)

 

「ザーネ」のメリット・デメリット

「ザーネ」はステロイドと混ぜて処方されたりしますが、単体でも処方されることがあります。

メリット

ザーネもクリームタイプなので、クリームとしてのメリットはいくつかあります。

肌の上で伸びがよいこと。そして、油分が多いので、強い乾燥にも対応することは、良い点と言えます。

デメリット

ただ、ザーネは・・・一番肝心な「アトピーの乾燥肌」にはもう本当に使い心地が悪いです。

ヒルドイドのようなキュキュット感は少ないのですが、とにかくふんわり・もんわりしやすく、不快感です。

私は個人的に、「ザーネ」の使い心地が一番苦手でした。

ザーネを塗った時の「モヤぁっ・・・」として鳥肌が立つ感覚、アレ、なんなんでしょうかね。

皮膚科では、「お風呂上がりの水っぽい肌にざざっと塗ってね」と指導されたので、やってみたらもう地獄でした。

それほど潤うわけじゃないのに、ただただ不快だなんて、、1,000円返せー!!って感じ。。

 

処方の保湿剤③「ビーソフテン」の使い心地

ビーソフテンスプレー

(引用元:持田製薬)

「ビーソフテン」にはローション、クリーム、スプレータイプがあります。

こちらもヒルドイドと同じく「ヘパリン類似物質」が入っており、肌の血行や新陳代謝を高める効果があります。

 

「ビーソフテン」の効果・効能

保湿作用と血行促進作用があり、皮膚の乾燥性症状を軽くし、使用部位の血行を促進し、血行障害に基づく痛みや腫れを軽くします。通常、皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイド、血行障害に基づく痛みや炎症性疾患、外傷後の腫れ・痛みなどの治療に用いられます。

(引用元:qlife.jp)

「ビーソフテン」のメリット・デメリット

メリット

私はスプレータイプのローションを使いましたが、シュパっと使えるのが便利だなと感じました。

塗った感じはヒルドイドよりも保湿力は低めですので、ジメジメしやすい首に使いやすい!

体の広範囲に使いたい時お風呂上がりの体温上昇時肌をあまり擦りたくないとき(痒いとなるべく肌を触りたくない!!)には、スプレータイプはラクでした。

デメリット

ヒルドイドローションと同じ現象なのですが、とくにスプレーは保湿力が低すぎるので、乾燥が進んだアトピーには話になりません

また、ヒルドイドと同じヘパリン物質が含まれていますが、そのせいなのか「キュキュット」します。(使いにくい!!)

そして、これまたどうでもいいことなんだけども、Be soften(="柔らかくなる"という意味)のsoftenは「ソフン」と発音するので、違和感です。

 

まとめに

アトピスマイルクリーム,アトピー,ステロイド

今回は、ヒルドイド、ザーネ、ビーソフテンの使い心地をレビューしてみました!

またもや、色々書いてしまった〜(^^;

こういった「処方の保湿剤」の一番のメリットは、コストがあまりかからないことだと思います。

1ヶ月分、全身に塗りたくっても1,000円ちょっとですからね。

そして、アトピーや湿疹がある肌にも一定の効果・効能が確認されていることもメリットだと思います。

 

皮膚科処方の保湿剤でアトピーが悪化した時は

最後に、こういった皮膚科の処方の保湿剤でアトピーが悪化したり、かぶれたときの対処法をお伝えしておきます。

肌に合わないと感じたらすぐに使用を中止する・皮膚科へ再度受診するなどして、保湿剤を替えてもらう(また1ヶ月分買わされるけどw)ようにしましょう。

「一般的には使い勝手の良い保湿剤」でしかないので、皮膚科としては、患者さんの肌がかぶれる・かぶれないは二の次

とにかく使ってみて、合えば1ヶ月使ってよ、というスタンス。

ですが、皮膚科の「見立て」ってホントーーーに適当な時があり、湿疹の状態に合っていないものを処方されると、一発で湿疹が悪化することがあるのが最大のリスクです。

特にアトピー・湿疹が苦手な皮膚科に当たると、保湿剤にかぶれてアトピーがよけいに悪化する・・・という流れになります。

アトピー初心者(?)のうちは絶望を味わうことになりますが、そこは「アンラッキーだった」と割り切って、前に進むことが肝心!

かぶれた肌を今すぐ鎮めたい!という人はこちらのかぶれの鎮め方もチェックしてみてください。

また、ステロイドにもかぶれる時があるかと思います。

ステロイドは薬ではありますが、成分のほとんどは「基材」と呼ばれる軟膏・クリームなどの保湿剤だからです。

アトピーの湿疹=キズだらけなので、そりゃーかぶれる時だってある。

こちらのページでは、ステロイドを塗る時、かぶれにくくする裏ワザをまとめています。

最後になりましたが、こんなに色々使ってきた私の一番のお気に入りの保湿剤についてまとめたページへのリンクを載せておきます。

アトピー中級者以上には有名なクリームで、アトピー肌にはとても使い心地が良く肌質を根本から改善してくれる成分が入っています。

【アトピスマイルクリーム】乾燥ガサガサ肌をケアできる最強クリームのレビュー

アトピスマイルクリームは、ステロイドと併用することもできるので、ステロイドがないと痒みや炎症を鎮められないアトピーにも使えます。

個人的には、中等度くらいのアトピー肌からの使用が良いと思いますが、ステロイドで痒みを抑えられている人には救世主的な存在です。

肌質、本当に変わると思いますよ!!

それでは、今日はこのあたりで。^^

 

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