うちの子は、偶然か必然かはわかりませんが、ヴェレダのスキンケアを使って食物アレルギーを発症してしまったので、そのエピソードをこのブログで綴っています。
ただ、ヴェレダはオーガニックスキンケアメーカーでは老舗の方で、製品はどれも品質にこだわっているので、普通肌の人にとっては良いアイテムだろうと思います。
私自身、いまでもヴェレダという会社は好きです。
ヴェレダのスキンケアが悪いわけではなく、使い方を誤ってしまっただけのことなのです。
これはヴェレダに限ったことではなくスキンケア全般に言えることで、湿疹(炎症)がある所に刺激の強い保湿剤や洗浄料などを使うと、炎症を悪化させることがあります。(=経皮感作。オーガニックの経皮感作についてはコチラのページで詳しく解説しています)
なので、そういった使い方はしないようにしつつ、ヴェレダのスキンケアの良い所を活用していただきたいなと思って、私がこれまで使ってきたヴェレダのスキンケア製品についてまとめてレビューしたいと思います。^^
はじめに
肌が敏感・傷や炎症があるなら使わないこと
ヴェレダのカレンデュラベビーラインには、水の次に「ゴマ油」が多く含まれているアイテムが多いです。
うちの娘は、そのゴマ油にアレルギーを起こしました。それまでゴマは食べていたのに、突然【アナフィラキシーショック】を発症したこと、まだ離乳期(当時1歳4ヶ月)なのに乳・小麦・卵以外にアレルギーが出るのはわりとレアなケースなのだそうで、これは経皮感作なのだろう、と医師から伝えられました。
経皮感作に関する情報は日本ではまだあまり広く知られていないようですが、「ヴェレダ社」としても欧米各国向けには「湿疹には使わないように」とアナウンスし、(参考:2011年のNYタイムズの記事)日本向けには各商品のパッケージや使用方法に注意書きをしています。
なので、湿疹が酷いなら、ヴェレダを始めとした「オーガニック化粧品」は使わずに、もっと低刺激でアレルギーになりにくいような保湿剤を使う方がベターだと思います。
各アイテム、刺激性は異なります。肌状態確認しながら使用すること
この記事の最後の方に、私のアトピーの写真を使って炎症の度合いを説明しています。(自前ですみません^^;)
全ての方に当てはまるわけではないでしょうけれど、炎症の度合を判断する際に参考にしていただければと思います。
ヴェレダってどんな会社?
ヴェレダはスイスの会社です。
製品自体はドイツ製が多いです。ロットによってはスイス製も見かけます。
ヨーロッパはハーブやホメオパシーなど自然療法が盛んで、医学的にも認められたアロマ精油やハーブなどもあります。
西洋にとってはハーブは漢方薬のような役割を持ち、医薬品の代替手段として人気で、街の薬局では「医薬品のハーブティーや塗り薬」が手に入るのが魅力。
原料のハーブの栽培環境にも厳しく、オーガニックの質自体も高いため、アメリカのオーガニック認証機関「USDA」よりもヨーロッパの認証機関「ECOCERT(エコサート)」「COSMOS(コスモス)」の方がチェックが厳しいということですね。
ヴェレダは大人だけでなく小さな子供や赤ちゃんにも使えるアイテムが多く、乾燥肌やアトピーの手前の湿疹をステロイド以外の「自然療法」で治したい方に人気ですね。
カレンドラ(カレンデュラ)のベビー用シリーズにプラスして、より低刺激のマイルドベビーシリーズもラインナップに加わりました。
(繰り返しますが、「より低刺激」といっても、あくまで普通肌には・・です。)
カレンドラ(カレンデュラ)とは?
古代エジプトの時代から、肌荒れ予防や敏感な肌のケアに使用されてきたキク科の植物。保湿・保護・肌あれ防止効果に優れ、ヨーロッパでは敏感肌のケアに長年用いられてきました。
手摘みされたカレンドラの花のエキスは、デリケートな肌にも、やさしく働きかけ健やかに保ちます。
なおヴェレダで使用されているカレンドラは、バイオダイナミック有機栽培農法で栽培されたものです。
余談ですが、カレンドラはキャリアオイルとしても手に入れる事ができます。私も以前、アトピーを治したくて【生活の木】のものを買った事があります。
もっさりしているので、そのままは使いにくいものですけどね・・・^^;
カレンデュラについてもう少し詳しくお話ししておきます。
カレンデュラオイルとは?
カレンデュラオイルの効能は、傷の修復力が優れていることです。
出産経験のある方にはご存知の方も多いと思いますが、出産の前の準備として会陰マッサージが推奨されたり、また、万が一裂けてしまっても、傷口に塗ることで傷を癒す効果があるとされています。
私も出産した時は使っていませんが、普通の傷も治りが早いと感じました!(カレンデュラはアトピーに限らず引っかき傷も癒す効果があるされています。)
ですが、カレンデュラオイルはベタつきやすいため、アトピーの炎症肌には強すぎてかなり使いにくいです。
(繰り返しますが、普通肌なら良いと思います)
なので私や娘のように炎症のある肌には、カレンドラオイルは使いにくかったかなー・・・と思います。
これまで使ったヴェレダの保湿剤まとめ
単体だと難しいカレンドラオイルですが、ヴェレダのように快適に使えるような配合なら合う場合もあるかもしれません。
私が以前好きで使っていたアイテムをご紹介しますね。(娘がアレルギーになる前です)
普通肌や、ただの乾燥肌の方には問題なく使えると思いますので、そういう目的でお願いしますね。^^
なお、ヴェレダのスキンケアはロフトなどでも買えますが、日本正規品は高く、楽天で海外並行輸入品を買っていました。何度かアマゾンも利用したんですけど、販売業者によって製品のスペックが違ったり、いまいち信頼できないので使わないようになりました。。
上:左から、
カレンデュラケアクリーム ゴマ油あり
ロクシタン シアバターソープ
(すみません、ヴェレダじゃないですね^^; これは肌に合いませんでした・・即日、洗面所行きになりました)
下:左から、
スキンフード ゴマ油なし
カレンデュラベビーフェイシャルクリーム ゴマ油あり
マイルドベビーボディーローションゴマ油あり
ひとつずつ解説しますね。
カレンドラケアクリーム
ゴマ油あり
乾燥性の湿疹に効果があるとされているクリーム。
赤ちゃん(生後4週間以降)にも使える処方とありますが、ゴマ油と精油を含むため、成分としては強いです。
炎症があるときに使うとかぶれる可能性があるので使わない方が無難です。
炎症のない乾燥には使えないかと。
個人差はありますが、レビューでは好評のようです。
○乳児湿疹に
乳児湿疹が治ったというレビューもあります。
(憶測ですが、こういうケースはアトピーじゃない普通肌の赤ちゃんが、生後1ヶ月〜3ヶ月の頃にホルモンバランスが崩れる系の湿疹で、塗ってるうちに治っちゃうんだと思います。アレルギー性か?季節生活?は判定が難しいので、使ってみて改善しないなら使用をやめることをおススメします)
○乾燥肌に
これは「薬用クリーム」の位置付けなので、保湿剤ではなく「軟膏」です。っていうか固すぎて塗り広げられませんw
ですが、私の場合は、アトピーじゃないただの乾燥ならすぐに抑まりました。
ひざやかかとのカサカサした乾燥がしつこくてケアしたい!という方はぜひお試しを。
ヴェレダ・スキンフード
ゴマ油なし
「ハンドクリーム」という扱いで、乾燥に効果があります。
ハリウッドセレブ達も御用達で、あのリアーナも使ったことがあるらしいとのウワサ(笑)
ヴェレダのハンドクリームは他にも「ヒッポファン」とか「ザクロ」のハンドクリームも使った事がありますが、私には香りがいまいちで刺激も結構強かったので、ハンドクリームの中では、やっぱりスキンフードが一番かと。
○赤ちゃんに
赤ちゃんにも使えるとあります。嬉しい事に、ゴマ油は含まれていません!
顔にも使えるとの事ですが、敏感肌の方は避けておきましょう・・・。赤ちゃんは個人的にはオススメしませんが。
その理由に、香料が強い事が挙げられます。油分も多いのでボコボコとした炎症はかぶれやすいかも。
オーガニックである・ないに関わらず精油が多く入っているものは3歳以下の赤ちゃんには使わない方が良いです。
ベビーマッサージのルールでも、アロマ精油は3歳以下には禁止(ラベンダー、カモミール以外)ですからね。
話はスキンフードに戻って。。
○スキンフードは極度の乾燥にも
スキンフードはニベアのような硬さで保湿力が高いので、ひじやかかとのガサガサ・ゴワゴワに使えます。
安いニベアにはシリコンや合成香料が入っているため、「添加物が気になる!」という方にもおすすめです。(^^)
スキンフードは速攻性もあって、ちょっとした乾燥なら塗って数時間後には治ることもあります。かかとのゴワゴワうろこには、スキンフード+ラップ+上から靴下。3日くらい連続でケアすると治ります!
ワセリンなどの石油系鉱物油が苦手、オーガニックでケアしたい人向けです。
スキンフードの使用上の注意
そんな頼もしいカレンドラケアクリームとスキンフード、乾燥性の湿疹に効果がありますが、注意したいこともあります。
油分が多いことと、油分の中でも特に刺激が高いとされる「ラノリン(羊毛油)」が入っているため、じゅくじゅくと赤みの強いアトピー性の炎症には全く向かないです。
メインブログでも書きましたが、油分は血行を促進し熱をこもらせるため、ムズムズします。つまり痒みを強くする可能性があります。
なので、お肌の状態や塗った後の様子を見ながら使ってくださいね。
カレンデュラのベビーフェイシャルクリーム
ゴマ油あり
○アトピー・炎症のない赤ちゃんの日常ケアならok
自然な保湿力で、肌の上に乗せるとサラっとします。冬場のちょっとした乾燥にも使えるかな♪
まあ、クリームとはいえ軽めです。
ただ、これも残念ながら、ゴマ油が入っているため私と娘は使用中断しました。
アレルギー体質、「アトピー素因がある」と診断されたことのある方、湿疹のある方のご使用は避けて下さい。
ちなみに、大人の方の肌の乾燥はけっこうケアできます。娘がごまアレルギーになった後私が使い切ったのですが、けっこうよかったですよ。^^
ベビーマイルドローション
ゴマ油あり
ゴマ油は入っていますが、アロマ精油の入っていない配合です。
伸びがよくみずみずしいテクスチャーで、全身の保湿に適しています。
黄色いカレンデュラシリーズと、白いマイルドシリーズの違い
ベビー用のカレンデュララインには香料(アロマ精油)が入っていますので、敏感肌には刺激になることがあります。
「香料」は天然である方がお肌には刺激になることがあるから、意外な落とし穴です。
その点、このマイルドシリーズは無香料だから「より低刺激な処方」と言えます。
ただ、こちらもゴマ油が入っていますので、「アレルギー素因のある方」には向かないですけどね。。。
ちなみに、ゴマアレルギー発覚前の話ですが、我が家ではこのベビーマイルドローションは私の搔き壊し傷が沢山ある腕で使っていましたが、カレンデュラローションよりかは確かに傷にしみにくいかな〜とは思います。
テクスチャーは私は好きでした。トロみのある乳液で、お肌の上で伸びが良いですね。
ヴェレダのオーガニックは高いイメージがありますが、並行輸入品なら200mlで2,000円前後なので、コスパは悪くありません。^^
ゴマ油さえなければ・・・って感じですかね。。。。ははは。。。
ちなみにマイルドシリーズにはこのローションの他に、「マイルドベビーバーム」(お尻まわり)と「ベビーマイルドフェイシャルクリーム」があります。
アレルギーではないけれど、カレンデュラシリーズの香料の刺激がイヤ!っていう人は、こちらを試してみるといいかも。
【写真で見る】炎症が起きてる肌ってどんな感じ?
ご参考までに、【炎症性の湿疹】というのはこういう見た目のことを言います。
(アトピーが酷かった2017年3月頃の患部写真を載せておきます。)
くどいようですけど、こういう見た目の皮膚には「ステロイド」を使った方が本当は良いんですよ。
絶対良いに決まってます。
でも、それでも、、、、
どうしてもステロイドを使いたくない!!
という方の気持ちは、、、すごぉーーくわかります。
今からヴェレダを試してみたいなら、どうぞチャレンジしてみてください。
↓の写真みたいにひどくなければ。。。
それでは写真です。
↓
↓
↓
2017/3/29の左腕。
アトピーのガイドラインで言うなら中等症〜重度。
痒みのレベルは「日常生活に支障がある」「夜、痒くて眠れない」くらい。
こういう見た目なら、ヴェレダの使用は避けてくださいね。
おわりに
今回は、ヴェレダのスキンケアアイテムについてレビューしてみました。
ゴマがひっかかっちゃうので、わがやではどうしてもゴマ油が最重要項目になってしまうのですが、、、それを差し引くと、ヴェレダのスキンケアってすごく使いやすいし、高品質だと思いますよ。
アトピーがよくなった今なら言えるのですが、今ある治療法の中では「ステロイドが一番効果的である」 ということは事実っです。
でも、ステロイドは辞められなくなるし癖になるので、最悪何年も使い続けることになりかねませんし、効かなくなることだってあります。
うちは娘のアトピーが酷くなってからは、割り切ってステロイド治療をしました。その方が結果が早く出て効率的だし、娘のためにも良いと判断したので。
その後、スキンケアでサポートしながらステロイドを減薬し、少しずつ肌を強くしていきました。
なので、そういう道もあるにはあります。
オーガニック製品にもデメリットはあるということ
オーガニック製品には珠玉混合ありますが、ヴェレダは長く販売されていて、欧米でも人気があります。
ただ、オーガニック製品は木の実のオイル(Tree Nuts Oil)を多く配合しています。
日本では「Tree Nuts Oil」という概念がまだ希薄ですが、要はアーモンドオイルでもオリーブオイルでも、木の実が原料のオイルは将来アレルギーを起こすことがあるという事。
そして、それを肌の薄い低年齢の子供に使うと、将来、木の実すべてに対して食物アレルギーを発症するリスクがある事を頭に置いておいてください。
これ、ヨーロッパでもアメリカでも、わりとメジャーな社会問題レベルなようなのですが、オーガニック歴が浅い日本ではまだそこまで問題にはなってません。
まだまだ私たち家族は「ただの少数派の意見」です。
実際、ヴェレダだけでなく数々のオーガニック製品を問題なく使える人もいるし、ちょっとかぶれるけど使えるっていう人もいるし、我が家のようなケースもあるっていう話です。
繰り返しますが・・・
アトピー肌には、「アトピーのケア」が必要ですよ〜!
アトピー情報のまとめサイトでは、この他にも、アトピー肌・敏感な赤ちゃん肌にも使えるグッズのレビューも載せています。
また、海外のアレルギー研究事情などもお伝えしています。
日本は、海外に比べたらまだまだですよ!
気をつけながら、乗り越えていきましょう!