1.正しいスキンケア法

【食物アレルギー】ピーナッツアレルギーと保湿剤の過去の情報まとめ(アメリカ2010年〜現在)

投稿日:2018年5月1日 更新日:

日本ではオーガニックコスメがブームになっていますが、「オーガニックコスメによる接触性皮膚炎」「経皮感作(皮膚や消化器官に起こるアレルギー症状)」についてはまだまだ深く知られていないようです。

一番有名になったのは、「お茶せっけん」に含まれる小麦由来の成分でしょうか。

大人に使う分には、お肌に合わない場合はただ単にかぶれるだけで「食物アレルギー」にまでは進行しづらいそうであまり注意されていないのだと思いますが・・・

困ったことに、生後数ヶ月の赤ちゃんや幼児で「その食材を食べたことがない乳児の肌に塗る」ということは相当なリスクがあるようです。

 

オーガニックに先進的だった欧米では10年以上前からこの因果関係が疑問視されてきているようで、オーガニック歴の長い順番から「ヨーロッパ先進国→アメリカ・カナダ」の順にオーガニック製品やピーナッツアレルギーやナッツアレルギーが広がっていったようです。
(関連機関の情報やニュースを確認して得た知識ですが、間違えていたらコメントくださいm(_ _)m)

 

今回は、アメリカのNew York Times誌が被害者家族の声を取り上げた記事を見つけたので、ザックリとですが訳してみたいと思います。

問題提起が目的の記事なので結論は「モヤっ」としていますが、知識として持っておくと今後の保湿剤選びがラクになるかと思います。

では行ってみましょう。^^

 

まずはアメリカ国内でのアレルギー情報

食物アレルギー患者の人口

  • 研究機関の報告では、食物アレルギーを持つ人は15万人にも上り、そのうち18歳未満の子供が5.9万人である。つまり、13人の子どものうち1人で、クラスに大体2人はいることになる。
  • およそ30%の子供が2種類以上の食物にアレルギーを持っている。

(参考元:FACTS & STATISTICS - FAAR, Food Allergy Research & Education

 

食物アレルギーは増加傾向にある

  • 疾病管理予防センターの報告では、子供の食物アレルギーの羅患は1997年から2011年の間に50%増加している。
  • 1997年〜2008年の間に、ピーナッツもしくは木の実へのアレルギー羅患は3倍以上になった。

(参考元:FACTS & STATISTICS - FAAR, Food Allergy Research & Education

 

食物アレルギーの原因

  • 食物アレルギーの原因はすべては解明されてはいない。しかし、研究では遺伝的・環境的な影響が混じっていると示唆されている。
  • 家族からの遺伝は特に受けやすいーもし家族にさらに湿疹、喘息、花粉症などがあれば、リスクがある。
  • 食物アレルギーに敏感になりやすいのは他にも空気、皮膚への接触などが挙げられる。
  • ペットや家畜、兄弟がいる場合はリスクを下げる。腸内細菌(体内の微生物・」腸内フローラとも訳される)も関係があるとされる。

(参考元:WHAT CAUSES FOOD ALLERGIES? -FAAR

 

食物アレルギーの中で強力な「ピーナッツアレルギー」

特にピーナッツアレルギーを始めとするナッツアレルギーは重大なアレルギー症状(アナフィラキシーショック症状)を起こす事が多く、呼吸困難など命に関わることもあります。

ピーナッツアレルギーについては飛行機の機内でのアレルギー発症リスクがあるため(他の乗客が持ち込んだピーナッツの成分が空気中に飛び散って、それにアレルギー発症したケースがあります)日本のJALやANAの国際線でも、リクエストがあった場合は座席の清掃やアレルギー除去食、また飛行機に登場する患者自身もエピペンなどを持ち込むようアナウンスを講じています。

(参考元:ピーナッツ(落花生)アレルギーのお客様へ - ANA

 

アトピママ

事の重大さがわかりますよね。。

アレルギーには様々な症状があって、ちょっとノドがイガイガするだけの軽いものから、口の周りが真っ赤に腫れる中程度、そして嘔吐(うちの娘のケース)などの重度まで。呼吸器にアレルギー症状が出た場合は、最悪呼吸困難になって命を落とす危険性があるので警戒されていますよね。

そのため、重篤化しやすいタイプのアレルギーが確認された場合は、大人・子供に関わらず「エピペン(アレルギー発作症状を抑える注射)」を必ず所持して外出するようにします。

これが2000年前後のアメリカでの状況です。

アトピママ

ちなみに、うちの子は、呼吸器にはアレルギーがないので「エピナスチン」という内服薬を保育園に預けています。

 

初めての離乳食で重度アレルギーが出てしまう原因

これがすごく不思議なのですが、数年前までは「食物アレルギーで呼吸困難になって命を落とす例」の代表的なものは「魚介類」だったようです。

これは「小さい頃から何度もエビを食べている間に、大人になったらエビにアレルギーを持つようになった」っていうイメージですね。

でもピーナッツアレルギーの場合、ピーナッツなんてロクに食べた事ない赤ちゃんとか、ちょっとしか食べたことのない2、3歳の子がそうなるんですよね。論文などを見てると「離乳食を開始して、ピーナッツバターをあげたらいきなり嘔吐」とか。

お母さんはかなりショックですよね。。

「食べたことがないのに、どうしてアレルギーに?」と。

で、それはどうしてなの?っていう原因を、探求するようになりました。

 

「ピーナッツ入りの保湿剤を塗るとアレルギーが成立する?」という可能性

アメリカではピーナッツバターはもっと昔から食べられているのにこれまでアレルギーはそれほどなかった。

それなのにどうして最近になって爆発的にアレルギー患者が(しかもピーナッツを食べたことのなかった乳幼児において)増えているのか?

この疑問が一大トピックになり、アレルギーを発症した子供たちを追跡した結果、「保湿剤に含まれる植物オイル」にアレルギー反応を起こすことが分かりました。

これ2011年4月の記事です。ちょっと長いのでサラサラと読み飛ばしてください。

 

"Allergies Can Be Natural, Too" - New York Times, 2011年4月27日

「プロペトは使いたくなかった。」
ーー農業とテイクアウトレストランを営むMadison-Sauerさんは、食べ物だけでなくコスメティクスにもなるべく自然派でいようと試みている。第1子のWaylonくんが生まれた時、オーガニックの保湿剤(「NaTrue」というオーガニックブランドで、バイオダイナミック農法を使ったカレンデュラをベースにしたもの)を使った。しかし、彼女が第2子のAmosくんに最終的に使うようになったのは「Hydrolatum(ワセリン由来の、大きなプラスチックの容器に入っている)」だった。
Amosくん(当時2歳半)は、食物アレルギーを発症し、その後アトピー性皮膚炎と湿疹を発症した。彼がアレルギーを持つのは、オーガニック製品の中に保湿成分として含まれる「木の実、ピーナッツ、種子とココナッツ(油分として)」である。

「高額なオーガニック保湿剤には、よりアレルゲンが含まれている。純度が一番高いから。」
ーートロント在住で食物アレルギーの8歳の子をもつ母であるBordenさんはこう話す。子供はピーナッツ、ナッツ、キウィにアレルギーを持っている。「Dr. Hauschka」は認定されたオーガニックブランドで、この製品にはオーガニックのアーモンド油、ヒマワリ油、ピーナッツ油、マカダミア油、アルガンオイルが使われる。

ニューヨークの医療機関のDr. Maryann Mikhail によると「木の実アレルギーはI型のアレルギーで、命に関わる危険性がある。」とされる。
一方、通常はIV型の接触性アレルギーで「命の危険性はない」が、「重大な湿疹を起こす」ことがある。

皮膚科医のDr. Amy Wechsler (自身の子供が鮭にアレルギーを持つ(以前は卵にも))は「保湿剤を手にしたら、原材料をすべて読むように。思わぬところにアレルギー物質が見つかることがあるから。」と話す。

しかし、アメリカの原材料表示はヨーロッパやカナダよりも柔軟で、さらに長い薬品名を解読するのは困難だ。(以下略)

記事序文で、「オーガニックの保湿剤が食物アレルギーの原因となりうる」ことを提起しています。

 

メーカーに問い合わせると「医師に相談してください」と言われ、医師に問い合わせると「メーカーに確認するように」とたらい回しにされる。
(原文中では"Game of Hot Potato - アッツアツのポテトを投げ合うゲーム”と表現されています)

ナッツに食物アレルギーは持っているけれど、保湿剤に含まれるナッツの成分には何も反応が起きない場合もあるから混乱を呼ぶのだ。

患者・医療機関・製造メーカーの三者間ではこんなフラストレーションがあったそうです。

他にも私が食物アレルギーに関する論文を読んだ中には「同じピーナッツアレルギーでも、A君はピーナッツオイル入りの保湿剤には反応せずにピーナッツを食べた時に嘔吐がある。一方、Bちゃんは保湿剤にも食べ物にも反応する」などと個人差が激しいような情報がありました。

 

保湿剤選び、各メーカーの推奨情報

この記事では、合わせて「製造メーカーにより推奨されている情報」を紹介していますので、その内容もご紹介しておきます。

実際どうすれば良いのかが重要ですもんね。^^

ここから、ちょっと私たちにも馴染みのある内容かなと思います。

製造メーカーとしては、原料を加熱もしくは薬剤により処理することでアレルゲンを除去している。

「Cetaphill」では「当社独自」と呼ばれる処方で非アレルゲン化したスイートアーモンドオイルとマカダミアナッツオイルを使っている。(対策方法の詳細は不明)

カレンデュラのベビー製品の製造メーカー「Weleda(Madison-Sauerさんの息子 Amosくんがアレルギーになった保湿剤のメーカー)ではリスクを取り除くため原料の油を華氏400度(=摂氏でいうとおよそ204度)で加熱後、フィルターにかけている。

「ですから、もしアーモンド油に対して重大なアレルギーをお持ちなら、健康増進のためにはお使いにならないことを推奨します。」と Jennifer Barckley氏(ヴェレダ社北米、コーポレート, エデュケーションディレクター)は話す。

精神病医師のDr. Wechslerは「ツリーナッツアレルギーがあるのに、それが含まれている保湿剤を塗るのは精神的におかしい。子供には影響のないようにしてほしい」と話すが、

小児科、アレルギー、免疫学の教授であるDr. Xiu-Min Li(自身の子が魚介類、はハーブのお茶や入浴剤、クリームを自身の子供のために作ったが、「両親が病的に心配になるのは理解できる」としたうえで「とにかく未精製の原料は信頼できないということです。」と語る。

Bordenさんはココナッツオイルとゴマ油を賞賛し、精神病医師のWechslerはサフラワー油を賞賛。

「食べれないものは皮膚に塗るべきではありません。もし自分の内臓に塗りたくないのなら、体の最大の器官である皮膚にも塗りたくないと考えるのではないでしょうか。」

原文:Allergies Can Be Natural, Too - The New York Times

 

この議論をまとめると、

  • オーガニックの未精製の植物オイルには、アレルゲンとなりやすい物質がそのまま含まれている。
    (それがオーガニック製品の魅力ですが、バリア機能が未熟な皮膚にはこれが仇となる)
  • 食物アレルギーがあるけど塗っても平気、というケースもあるから余計混乱する。
    (この人は大丈夫なのでみんな大丈夫、という誤解に繋がる可能性がある)
  • セタフィルやヴェレダは、原料のオイル中のアレルゲンを除去するために処理を施している。
    (とはいえ、保湿剤の成分の中にアレルギーを持つ人には使わないように呼びかけている)
  • 食物アレルギーがあるなら、塗らないのが基本。
    (皮膚は私たちの体の中で「最大の器官」であることを忘れない)

こんな感じでしょうか^^;

 

ちなみに、ピーナッツオイルは日本の保湿剤にはあまり普及していませんが、普通の保湿剤には「オリーブ、ホホバ、アルガン、ココナッツ、アーモンド油」あたりはガッツリ、コッテリ入ってますね。

アトピママ

これぜんぶツリーナッツ

しかも、この記事内で「Weledaとしては加熱・フィルターをかけてアレルゲンを除去している」とありますが、一方で、ピーナッツオイルとピーナッツアレルギーの因果関係を研究した2003年のイギリスのチームによると「精製されているものでもアレルゲンは微量ながら残っている」という報告があります。

 

じゃあ何にも使えないじゃん!みたいになってしまいますが、(実際私はそうなりました・・・)

冷静に考えて・・・

結局我が家では、「私たちがよく食べるものが含まれている保湿剤は避ける。入っているものでも、比率の低いものや未精製のものにして、様子を見ながら使う。」という結論に至りました。

 

食べ物の方、どうやって進めたらいい?

アトピさん

食べる方のナッツは、アレルギーにならないようにするにはどうしたらいいの?

アトピママ

私もそれが気になってました。これからならないように気をつけないとですよね。

 

じつは↑の記事、続編は出ておらず、その後は2013年ぐらいから、「ピーナッツ協会」なる団体から「ピーナッツオイルはほとんどが加熱処理されているから、アレルゲンにはならない!全くの言いがかりだ!」という抗議があり、、、

そうしたら今度は民間団体から「少数派の意見だからといって、見過ごさないで!!」と反発があり、、、

2016年まではカオスな感じだったようです。記事はあまり残ってなかったのですが、わりと混沌としていました。(^^;

 

けれど、2017年はじめに「ピーナッツは生後半年から少しずつ食べると、将来アレルギーになるのを防ぐことができる可能性がある」という研究が発表され、さらに、

「乳酸菌サプリに使われる微量のピーナッツ成分がピーナッツアレルギーを緩和する」という報告が出てきました。

 

アトピママ

これもやっぱりサプリなの!!

これもまた長くなりそうなので、詳細はまた違う記事でまとめますね♪^^

長い文章にお付き合いくださり、ありがとうございました。m(_ _)m

アトピー改善・体質改善のために気をつけたいこと ー

アトピーは病気ですが、「体質」です。体質改善のために私たち親子が実践しているのは、

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ただし「全てを絶対頑張る」というよりまんべんなく7〜8割満たせるようにするのがオススメです。
アトピーはストレスでも悪化するので、なるべくストレスにならないように続けられる方法を探してくださいね!

 

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